リバーレスキュー ハイラインチロリアンでの誘導ロープの数

9月最終週と10月の第2週の2回にわたって、スイフトウォーターレスキューテクニシャン1コース(略称 SRT1)を京都で実施しました。

 

1回目の時は、渇水

2回目の時は、台風の影響もあり増水

 

と同じ河川ながら全く水量の違った状態での実施となりました。

20年近く保津川でSRT1を実施していますがこれほど短期間での水量の差のなかでのリバーレスキューコースの実施は初めてでした。

 

 

写真はハイラインチロリアンの様子です。

SRT1の中でもロープシステムを使うため、もっとも大がかりなシステムとなります。

 

最近、よく

 

「左右移動のコントロールライン(誘導ロープ)は2本ではなく、3本がよいのではないか?」

 

という質問を受けます。

 

1.リバーレスキューでは、誘導を2本のみセットし1本は左右移動、もう一本を左右と上下に移動させるシステムで対応することがメジャーです。

 

2.それを、誘導を3本セットして、左右移動は左右移動のみとして、それぞれ右岸と左岸から1本づつの2本

そして、上下移動のみ動かす3本目を別途用意するのはどうか?

 

が質問の内容です。

 

ロープレスキューの場合は、ハイラインの破断を考慮した誘導3本が主流ですが、私は、リバーレスキューはロープを1本減らした2本の方がよいと思います。

 

なぜなら、リバーレスキューでは展張線が破断したとしても、ボートが水面を浮いているので、ロープレスキューの展張線の破断ほどの致命傷とならないため、システムがよりシンプルな誘導2本に軍配があがると思います。

 

特に川幅が広い、流速が早い場所での設定では、出来るだけロープの本数を減らしたいからです。

 

なにか特別な要素があり、展張線破断時に、下流に流される距離を最小限にする必要があるなら、誘導3本もありだと思います。

 

なお、ロープレスキューでもハイラインの高低差のあまりない場所で行う(落下しても致命傷にならない)斜めの展張でのハイライン(テルファー)では、誘導を2本としする方法で、レスキュー3の創設者のジムさんがよくデモを実施してくれていました。

 

 

レスキュージャパン講習 OBの会

当社のレスキュー講習を受講して頂いた方を対象に、

 

「レスキュージャパン講習OBの会」

 

というフェイスブックのプライベートグループ(非公開)の存在があります。

 

 

 

この会の意義としては、講習後の質問や一定のメンバーの間での情報交換の場になればいいなと思っています。

 

3年前程から行っています。

 

投稿の程度は、1ヶ月に1回程度の間隔ですが

 

今後も適度な頻度で継続していきたいと思っています。

 

質問などある方はこちらをよろしければご活用頂き、メンバーのみんなで情報シェアしていければよいと思っています。

 

よろしくお願いいたします。

 

 

クラッチの使い勝手感想と豆知識

レスキュー活動の場面で、マルチに使えるクラッチの販売を開始しました。

 

https://www.rescue-japan.com/SHOP/2200511321.html

 

今までは、MPDだけでしたが、クラッチが追随してきました。

 

使ってみての今のところの個人的感想ですが

 

 

●メリット

 

MPDより小ぶりなところがよい

ビレーでのロープの送り出しがMPDよりやりやすい

巻き上げるときに、カリカリと音がなるので、視覚だけでなく、聴覚でも動作状況を把握出来る

MPDやIDとセッティングや扱い方が基本的に同じなので導入しやすい

価格面でMPDより少し安い

一人で2つのクラッチを同時に扱うことが可能(但し、特異なケースですが)

 

●デメリット

 

MPDの方が大きいので操作しやすい

今のところ11mmロープ用しかない(12.5mm用も開発されています)

MPDとクラッチ2種類あるとややこしい

 

 

余談としての豆知識です!

 

クラッチというと車のクラッチをイメージし動力をつなぐような感覚でいましたが

英語でクラッチという意味を調べると、「グッとつかむ」という意味があり

 

名称と意味がぴったりあっているなと納得しました!

RESCUE JAPANブログ