ビレーに関する正しい知識

 宇山です。
日本に帰国して蒸し暑さにビックリです。
今TRRの講習会を行っていますが汗がたっぷり出てダイエット出来そうな状況です。
昨日の懇親会があり、話があがっていたのですが、救助線(メイン)の方の構築は進んでいるが確保(ビレー)に関んする情報等が少ないので、今でも救助者と要救助者の約200KGの重さのビレーにストップ等の下降器を使用している話が出ていました。
このブログでもなんどか紹介したのですが、約20年前に北米でおこなわれた有名な実験シリーズでは、200KGのおもりを3mのロープ繰り出しで1mの落下させ(落下係数0.33)たところ、ほとんどのビレー器具では、この落下を止め切れませんでした。
タンデムプルージックと540ビレーのみがこの落下を止めれました。
よってビレー側には、救助者、要救助者をぶら下げるときには、タンデムプルージックと540ビレーのいずれかの器具を使用しないとメインが切れたときに、せっかくのビレー機能が効かないという自体になります。
せっかく浸透しつつあるロープレスキューにストップを掛けることは、もとより、大きな怪我や事故を未然に防ぐためにも、上記の情報が消防の皆さんにしっかり浸透して欲しい、または浸透させていくように努力したいと思っています。

スリーバイトアンカー

 ウェービングを使ったアンカーの取り方
スリーバーイトアンカー

支点にウェービングを巻き付ける前に、ウォーターノットでループを作ってから巻き付けるアンカーの取り方。テープスリングで支点をとる場合に多用される。
カラビナにY字荷重が掛かることが欠点。また、力の掛かる向きがずれた場合の許容度も少ない。

なお、カラビナに余裕があれば、もう一つ付けたし下記の写真のように付け足してみると、Y字荷重、力の掛かる向きがずれた場合の片効きが解消される。

シンプルアンカー

ウェービングを使ったアンカーの取り方
シンプルアンカー

支点にウェービングを巻き付け、ウォーターノットで結着する名前の通りシンプルなアンカー。
帯を一重で使うので、大きな物に巻き付ける場合などに向いている。但し、この一重巻が他のアンカー(例えばラップスリープルツーなど)の取り方と比べると少し強度面で落ちる原因にもなっている。 

RESCUE JAPANブログ