MPDは、ご存じの通り、マルチパーパスデバイス⁽(多目的器具)の略で、一つの道具で下降器、倍力時のプーリー、ビレーと1つで3役をこなす優れものの器具です。
今回は、この便利な器具であるMPDの操作について一言申し上げます。
それは、下降器モードの使い方とビレーモードの使い方の混同です。
下降器モードでの使い方は、レバーを操作してロープを送り出します。
それに対して、ビレーモードでの使い方では、レバーは全く触らずに、ロープを送り出すことによって器具を操作します。
ここでのポイントは、レバーを触って操作するかしないかの違いです。
整理すると
下降器モード |
レバー操作あり |
ビレーモード |
レバー操作なし |
例外としてMPDを使ったツーテンションシステムとういう運用方法をとることもありますが、この方法でもエッジの出入り口などリスクが高くまたロープの送り出し量が少ない場所では、レバーを触ることなく基本のビレーモードの操作方法でMPDを扱うとMPDの開発者から直接指導してもらいました。
メインロープが切れた場合に、即時にビレーが効くか否かということを考えると、レバーに触れずに操作するビレーモードでの操作方法をお勧めいたします。