アメリカ研修6

 

 


さらに詳しくIDのことについて調べてみました。
Technical rescue 50号の記事によると、落下係数0.3、荷重250kgまではIDをビレーデバイスとして使っても大丈夫との記載がありました。
また、昨日話したイギリスのレスキューインストラクターによるとあちらでは、IDを展張線の倍力システムや左右に引くタグラインにも使っているとのことです。

 

アメリカ研修5

 

 


場所を移動してアリゾナに来ました。
ここでイギリスから来た人に会い話しをしましたが、イギリスではIDを使ってビレーをしていてドロップテストもしたけれども問題なかったと言っていました。
大丈夫なケース、ダメなケース色々あるのだと感じました。
やはり複数回実験して確認しないといけないとダメですね。
うちにも実験施設をつくり方法を確立しやって行こうと決心しました。
なお、オーストラリアの消防の人にも会い話をしたところ、あちらではシングルロープシステムでレスキューをする方法がメジャーでビレーを取る方法の方がマイナーだと言っていました。

 

アメリカ研修4

 

 


ドロップテストは、3mの長さのロープに200kgの重り(約人間2人分)をつけて1m落下させるという方法で行われました。

この実験で落下をとめたのがタンデムプルージックビレーでした。

その他の方法、エイト環、ムンタヒッチ、プルージック一個、ギブスなどでは、荷重を受け止めることが出来なかったりロープを切断してしまうなどの結果になりました。

IDのビレー性能について確認したところ、上記条件では荷重を受け止めることが出来ず地面まで落下してしまったとのことでした。
そういえば、IDの説明書に衝撃荷重がかかるような使い方はしてはいけないと書いていた記憶があります。(ご存知の方いらっしゃいますか?)
ストップについては確認しませんでしたが、はたして上記の条件で衝撃荷重を受け止めることが出来るのでしょうか?
もし受け止めることが出来ないのであれば現状ヨーロッパ方式と言われているビレーの方法は、非常に危険だと言えます。
なお、このブログの趣旨は、特定のメーカー、組織、方法の非難ではなくより安全な救助の一助になればとの思いですので誤解なきようお願いします。

 

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