ロープレスキュでのフレーム、アリゾナボーテックスのガイラインの話しを前回ご紹介しましたが、今回は、それを発展させて、よくある間違いについて述べたいと思います。
アリゾナボーテックスの使用の原則の一つに合力があります。
合力とは、2つ以上の力が作用するときに、それらが生み出す合成の力のことです。
この合成された力を合力と呼びます。
アリゾナでは、本体に付けたプーリーを介して左右に流れるロープが作り出す2つの力が合成され、それらが合力を生み出し、そしてこの合力をいかに見極めるかということです。
ロープは目に見えますが、合力は目に見えません。
見えないものを見る目を養い、これを活用することが重要です。
実際に写真でみると
上記の写真では、合力が少し後ろズレになっている様子が分かります。
プーリーの向きに注目してください。これが合力の向きです。
合力が変な方向に向いていると不安定な状態になり、よい方向に向いているとボーテックスは安定します。
この概念を把握して間違えないようにして下さい。
間違えでいうと、合力のことをフォースという人が多々いらっしゃいますが、
合力は正しくは、リザルタントです。
フォースだけだと力のことを指し示し、プーリーを介して左右に流れるロープのフォースや合成された力もフォースですし、重力もフォースです。
フォースだと複数のちからのどれを指し示しているか曖昧になるので、リザルタントもしくは合力(ごうりょく)と呼ぶのがよいと思います。